季節のタルト~イチジクのタルト~

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早いもので9月半ば。
まだまだ暑い日が続きますが、日が短くなったりと、少しずつ季節の移り変わりを感じられるこの頃です。

さて、夏の終わりから秋の始めにかけて、旬の果物もシフト。

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そんな中、8月末頃から店頭で見かけるようになったイチジク。毎年、8月末から10月初めくらいまで、約1か月くらい店頭に並んでいますが、その年の気候によっては、出荷時期や終わりの時期が変わるので、いつまであるのかなとお店い行く毎にチェック。あぁ、今日もおいてあるな、なんてホッとしたりもします。

このあたりだと京都の城陽市のイチジクが有名で、私の近所のスーパーでもこちらの産地のものが売られています。大阪の河南町の道の駅も有名ですし、奈良産のものも見かけますね。個人的にはイチジクを買って食べる習慣はないのですが、お菓子作りに使いたくて、綺麗で美味しそうなイチジクを購入し、タルトを作りました。毎年作っているので、今年もこの季節が訪れたのだと感じています。

タルトは作るのが好きなお菓子の一つなのですが、大まかには3パターン覚えておくと、合わせる素材を変えて色々なタルトが作れます。

①タルト生地の中にクリーム(アーモンドクリームなど)、素材を入れて、一度に焼き込むタイプ。

②タルト生地を空焼きして、その中にクリームを入れて冷やし固めるタイプ。

③タルト生地にクリームを入れて焼き、それを土台にしてその上にクリームを絞り、フルーツなどを合わせるタイプ。

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こんな感じでしょうか。
タルト生地にも種類があるので、そこを変えるとさらにバリエーションは増えるのですが、組み立てにおいて、まずは3つパターンを抑えておくとよいと思います。

フレッシュ(生)のイチジクは、焼き込みタルトにしてもとても美味しいのですが、今回は③のパターンで作りました。タルト生地にクレームフランジパーヌ(クレームダマンドとクレームパティシェールを合わせたクリーム)を入れて焼き込んだものを土台にし、その上にクリームを2種類絞り、スライスしたイチジクを並べます。
みずみずしいイチジクと、クリーム、焼き込んだタルト台の組み合わせが何ともバランスのよい、美味しいタルトに仕上がります。
イチジクを桃にしたり、イチゴにしたり、旬のフルーツを合わせると、季節のタルトが作れます。また、フルーツに合わせて中に絞るクリームもアレンジすれば、さらに味の違ったバージョンも作れて楽しめます。

さて、来月のレッスンでは季節のタルトということで、「栗のモンブランタルト」を作ります。こちらはタルト台を焼き込み、その上に2種類のクリーム+モンブランクリームという計3種類のクリームを絞り、栗をのせて仕上げます。③のパターンで組み立てます。タルト+モンブラン、人気メニューのコラボスイーツです。こちらもすべてのパーツをバランスよく合わせて仕上げた、贅沢なお作りになっています。季節のタルトのバリエーションの一つに是非いかがでしょうか。